初めての桜花見:現実は違う

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August 07, 2021

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この記事は、「テーマ別上級で学ぶ日本語」教科書の宿題です。全部、または一部の内容は架空であり、現実を正しく反映するものではありません。

宿題:ぜひ本物を見てみたいと思っている物、人、場所などがありますか。それは何、誰、どこですか。どうしてそう思いますか。初めて経験して、それまでの理解が変わったことがありますか。

日本に来る前に、ぜひ本物を見てみたかったのは満開の桜でした。アニメやドラマで満開の桜の景色がすごいと思いました。桜の木が満開の時、全部がピンク色の木になるのは今まで見たことがなかったので、とても見たくなりました。テレビに映った桜の並木道、ピンク一色になる景色に何度も見惚れていました。テレビで見るだけではまだ足りないといつの間にか思うようになりました。ぜひ一度、自分の目の前で見なくてはいけない、その場の雰囲気を味わわなくてはいけないと心の中で決めていました。

いつかテレビでじゃなくて、本物の桜が見れますように…

いつかテレビでじゃなくて、本物の桜が見れますように…

そして一度本物の桜を見たいという夢がついに叶いました。日本に来て、やっと春になりました。自分にとって初めての桜の季節でした。ずっと憧れていたテレビでの桜の並木道を歩いてみるチャンスがやっと来たと楽しみにしていました。桜の満開の時期をよく調べた後、ある日、有名な桜の名所である上野公園へ桜を見に行くことにしました。 早めに起きて早く現場に到着したつもりでしたが、まさか自分の前に人混みのとても長い行列がもうできているとは思っても見ませんでした。さすが第一位の花見スポットといったところか、まるで全国の人がこの日に限りみんなが集まっているみたいでした。ただ、散々この日をずっと待っていたから、この場で引くわけにはいかぬ、と気を引き締めて、行列に並ばざるを得なかったのです。何時間まったのかもう覚えてはいませんが、公園に入ったらもう正午でした。お腹が空いているのを感じて、昼飯をしながら花見する場所を探しに行こうとしたら、もう場所が残らず埋まってしまっているじゃないか、と気付きました。歩きながら花見するしかないか、と思いつつそうしてみたら、前にいる人にぶつかるところでした。道でも人がたくさんいました。歩いている人がいたら、三脚を立てて写真を撮ろうとしている人も結構いました。これだと花を見る場合じゃないと、歩き花見を諦めて座れる場所を探して昼飯を済ませようとしました。午後になっても混雑は改善せず、観光客の入れ替わりが激しかったです。結局、花見じゃなく人眺めに行ったような物になってしまいました。

おちおち桜を眺めたいところだったが、、、まあ無理もないか。

おちおち桜を眺めたいところだったが、、、まあ無理もないか。

本当はアニメやドラマみたいに、周りに誰もいない自分一人だけが桜の並木に囲まれたかったですけれども、多分誰もが同じことを考えていたのかもしれません。リアルと現実は違うんだな、と期待外れを認めつつ、テレビでの桜の並木を楽しむことに戻ることにしました。


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