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株の長期投資にあたっての分析すべき指数

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株といえば株価の値上げ下げが激しいチャートとか、株価の追いかけ・タイミングとかすぐに思いがちでしょう。確かに、デイトレーダーにとっては株価の差は利益になりますが、実は株価はもっとも情報が少ない指数なのです。しかも、株式売買による株価の差の利益を狙うのはなおさらです。過去の価格履歴を見て将来の株価を推測するのは、賭けに等しいです。株価は毎日激しく変わっています。そして、証券会社での取引中の株数、実は発行された株数の約5%しか占めていないという事実があります。取引株式の株価で発行会社の価値を決定できることはあり得ないでしょう。では一体何の指数を注目すべきなのか、愚意でありながら、自分の読んだもの、そして自分が経験したことをまとめてあげさせていただきます。建設的な批判はいつも大歓迎です!

1. 一株あたりの当期純利益(EPS - Earning per share)

EPS = 純利益(net income)/ 発行済株式(share outstanding)
当期に一株につきいくらくらい設けたのかを示す指数です。計算式は上記のように、純利益発行済株数で分けます。長期にわたってこの指数は下がらずに順調に上がっていったら会社の発展は著しいともいえるでしょう。

2. 株価収益率(PE - Price/Earning)

PE = 株価 / EPS
この株を買って儲かりそうなのか、最初にこの指数を一回見てみなければならないとよく言われています。計算式は一株の単価一株の当期純利益で分けます。簡単にこの指数を解説すれば、「PEはXだったら、株を買う金額としてX円につき、毎年1円を儲けることが期待できる」というのです。ウォーレン・バフェットはPEが15より低い株式を好むそうです。PEが低ければ低いほど儲かる金額が高くなる可能性が高いです。逆に、PEが非常に高い場合(アマゾンの株のPEは現在300を超えました)は、利益は価格に比較してただわずかで、長期に渡っても自分の儲かる利益は投資金額に対して海に振る塩です。

3. 配当利回り(Dividend yield)

配当利回り = 一株あたりの配当金 / 一株の単価 * 100%
この指数は単なる一株にあたりの配当金一株の単価の割合です。例えば自分が買った株の単価は一株100¥で配当利回りは5%だとしたら、毎年5¥配当金がもらえます。もちろん、配当金を支払いしない会社に対しては配当利回りも計算できません。経験則上では配当金を支払う会社の株の方がいつも望ましいらしいです。

4. 負債・純資産率(Debt/Equity)

DE = 負債合計 / 純資産合計
この指数は貸借対照表での負債合計純資産合計の比率です。貸借対照表では総資産、負債、純資産が清算してあります(総資産 = 負債 + 純資産)。DEは軽く会社の財務状況を示します。もしDEは1より低ければ、安定して成長し続けることが見込めます。2より大きい場合は、もっと調べる必要があります。負債は純資産よりずっと大きければ大きいほど会社が倒産しやすくなってしまいます。

5. 一株あたりの純資産(BPS - Book value per share)

BPS = 純資産合計 / 発行済株数
計算式は上記のように、発行済株数純資産合計を分けます。簡単に説明すると、倒産する会社を清算し、全ての負債を納付した後、残りの金額を発行済株数で分けたら、一株あたりの金額はBPSと言います。この値は株価が高値か安値かを測る標準として活用されています。ですが、株価がBPSより大きい・低いから必ずしもこの株は高値・安値であるわけではありません。BPSより大きい価格を持つ株を買う人は、将来その株の会社がもっと発展して、株の価値ももっと上がることを期待しています。会社の発展は限りのないものです。
しかし、BPSは絶対の物差しだと思い込むことも随分危険です。会計方針によって、この値も大きく変動します。BPSだけを信じて全体的に見て考慮しなければ騙されるかもしれません。

6. 自己資本利益率(ROE)

ROE = 純利益 / 純資産合計 * 100%
損益計算書と貸借対照表にそれぞれ純利益・純資産が記載してあります。ROEが年々に渡って安定的に上がるならその会社が安定的に利益を儲けるという意味もありますし、絶対に株価も上がるでしょう。毎年のROEが10%以上でしたらその会社の経営状況は絶好調ということです。


最近コンピューターやインターネットの補助のおかげでこれらの指数は簡単に取得できます。手動で計算することなく、銘柄をググればほとんどの指数を出してくれます。他のサービス(ヤフー、ブルームバーグ、野村)も最近の四半期をまとめて網羅的な情報を提供しています。各指数を見て買うか買わないかを判断するくらい手軽です。

例えば「jfe 株価」をGoogle検索に叩いてみましょう。この株についてのチャート、現在の株価、P/E、配当利回りを全部提供してくれます。もっと詳しくみたい時にはヤフーファイナンスをクリック。

実際の四半期決算書も一回読んでみましょう。こちらはさっきググったJFE銘柄の最近四半期決算書です。損益計算書と貸借対照表をざっくりみて、上記6指数を計算して、当期どのような発展をしたのかイメージを捉えましょう。


  • まず2017年の1株あたりの純利益を計算しましょう。すでに計算してあります (240.42円)が、これは当期純利益分ける発行済株式です。
  • 次は株価収益率を計算しましょう。上記ググった株価(2254円)を取ったばかりの1株あたりの純利益(240.42円)で分けたあと、9.3の比率が得られます。まあまあですね。
  • よく関心される配当利回りを計算しましょう。2017年度は2回配当金が支払いされました。合計1株あたり60円の配当金が得られます。よって、配当利回りは60 / 2254 * 100% = 2.66%。かなりいい比率です。
  • 負債・純資産率を計算するときに貸借対照表を見ます。2017年度の負債合計は2428240百万円で、純資産合計は2012607百万円です。よって、負債対純資産比率は2428240 / 2012607 = 1.2 です。1より大きいですが、非常に大きいではありませんし、順調に利益を儲けたら大丈夫でしょう。
  • 株価は高値か安値かを知りたければ、1株あたりの純資産を計算して見てみないと推測できません。上の画像に書いてある発行済株数は614438399です。さっきの取得した純資産合計値は2012607百万円ですので、これらで1株あたりの純資産値は2012607 * 10^6 / 614438399 = 3275として算出できます。今の株価は2254円なんでこの株はお得だ?とは限りません。他の要素も慎重に検討すべきです。
  • そして最後自己資本利益率を算出すれば終わりです。上の画像に記載された純利益は138620百万円です。純資産合計は2012607百万円です。なので算出される自己資本利益率は138620 / 2012607 * 100% = 7%です。大きな数字ではありませんが、利益が伸びていますね。

ざっと四半期計算書に目を通した後、この銘柄は安値で、配当利回りもいいですし、PEもそんなに高くありませんし、有望な銘柄かもしれないことがわかりました。これらに基づいて、より深く研究していく価値があるでしょう。

以上は株購入にあたっての基本の指数を述べさせていただきました。もちろん、これらの指数だけである株がいいかよくないか決めつけることはできませんが、これらを介して会社の概ねの経済状況、市場状況、そして将来の可能性を把握することはなんとなくできるでしょう。これらを標準として、有望な銘柄を推測してもっと調べる助太刀に役に立ちます。もし自分の好みのある銘柄がありましたら、これらの指数で経済的な面でその銘柄を見てみましょー!

主な参考はWarren Buffett’s 3 Favorite Booksからでした。
この本の著者はよく知られている人物ではありませんが、タイトルで述べられた3冊の本を巧みに、そしてわかりやすくまとめてくれました。初心者でも問題なく読み取れるはずです。One up on Wall Street, Security Analysis, A random walk down Wall Streetのような有名なタイトルを楽しむ前に、基礎の知識を補足するのにこの本をご一読いただくことを大変オススメします。

P/S: 株投資はそんなに難しいものではありませんが、簡単でもありません。最初に大量の時間・お金を費やすことになりえます。他に楽で、安心に投資できそうなオプションといえば、インデックスファンド(日経225等)、ETF、投資信託は一応調べ甲斐があります。自分でポートフォリオを組んでしくじるより、運営プロに任せた方が良いかと思っています。